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銘のある宝石たち

忙しくて少々間が空いてしまいましたが、今日は少しゴージャスなネタを一つ。
世の中にはたくさんの宝石がありますが、その中でも名前の付いたすごい宝石というのが昔から語り継がれていたり大切に保管されていたりします。
そう言った宝石にはいろんな逸話や伝説などが付き物ですが、その中でも有名な物を幾つか紹介しましょう。

ホープ
関わった者に死と破滅をもたらしてきた青いダイヤ。
旅行家タベルニエがインド、ベーガンの寺のラマ・シータ仏像の額から盗んだものといわれ、ルイ14世がタベルニエに貴族の称号と大金を与えて掌中に収めた事で有名です。
タバルニエはその後ロシアの草原で狼に襲われ死亡。
このブルーのダイヤはルイ16世に継がれ、アントワネットの手元にいくが、王妃がギロチン台の露と消えると、不吉な呪いの石として囁かれるようになりました。
1872年誰かに盗まれて消息不明となりましたが、ロンドン市場に45.5ctのブルーダイヤとして登場し、銀行家ヘンリー・T・ホープが買取り、以後ホープと呼ばれるようになりました。
ホープ氏が死亡すると銀行は破産し、ダイヤは不幸をもたらしつつ転々とし、現在はワシントン、スミソニアン自然史博物館に展示されています。

オルロフ
193CTの鶏卵を半分にした形のダイヤモンド。
ロシアのグレゴリー・オルロフがかつての恋人、エカテリーナ2世の寵愛を再び得るために贈ったダイヤモンド。
タヴェルニエが記したグレートムガールダイヤに形が酷似しているので、オルロフとグレートムガールとは同じ物いう推測がされています。

リージェント
ルイ15世、マリー・アントワネット、そしてフランス皇帝ナポレオンが愛したダイヤモンド。
その美しさと同時に所有者に叶わぬ夢を囁く魔のダイヤとしても知られています。
1701年インド パーティアル鉱山から産出した原石410ctのダイヤで、採掘所の奴隷が自分の太股に傷をつけ隠して逃亡。
しかし男は逃亡する際に、あるイギリス船の船長にダイヤを見せて船に乗せてくれと頼んだばっかりに船から海に突き落とされて死亡、船長はマドラスのイギリス人商人に売りつけたが、殺した男の亡霊に取り付かれて死亡。
商人からマドラスの総督トーマス・ビットが10万ドルで購入し、その際にカットに出され,燦然と輝くクッション形の長さ27mm、幅25mm、深さ19mm、140.5カラット、サイズの大きいブリリアント形のダイヤモンドとなりました。
この後、ルイ15世の摂政(リージェント)だったオルレアン公がこのダイヤを50万ドルで買い、「リージェント」と呼ばれるようになり、15世の王冠につけられ、その後アントワネットのベルベット帽につけられました。
1792年盗まれましたが、シャンゼリゼ通りの隠れ家から発見されナポレオンのものになり、彼は剣の柄に埋め込みました。
現在はルーブル美術館アポロンの間に展示されています。

コ・イ・ヌール
その所有者は世界を征服し、繁栄をもたらすと言われている108.9カラットの巨大なダイヤ。
このダイヤは男嫌いとしても有名です。
これはそれを手に入れた男性の征服者は全て悲惨な最期を遂げていたが、ビクトリア女王が所有した際には大英帝国が繁栄の頂点を極めたということが起因となっています。
1849年、ラホール王国とイギリスとの戦争の戦後賠償の一部として東インド会社に取得され、1850年、東インド会社の創立250周年記念レセプションの席上、イギリスのビクトリア女王に献上されました。
噂と違って対して光らないという評判に女王は再カットを決意し、186カラットの石は今日伝わる108.9カラット、楕円形(オーバール)ブリリアント・カットとして生まれ変わりました。
女王はこれをブローチにセットして愛用し、18歳で即位、大英帝国の女王として64年間世界に君臨しました。
現在、エリザベス女王所有でロンドン塔に保管されています。

サンシー・ダイヤ
「所有する者は、必ず赤き血にまみれる」と恐れられる、桃の形にカットされた55CTのペアシェイプドダイヤモンド。
1470年頃「チャールズ勇敢王」が所有していたていたと言われています。
1570年にサンシー卿がトルコのフランス大使から購入し、これがダイヤの名の由来となっています。
エリザベス女王やルイ16世など、世界の名だたる王家の間を渡り歩いたダイヤですが、これを所有した者やその親族が殺されるという事件が相次いで起こりました。
1906年からロンドンのアスター家が所有している。

ユーレカ(Eureka)
アフリカ大陸で発見された最初のダイヤモンドでユーレカ(我、発見せり、というギリシャ語)という名前が付けられました。
原石(21CT)は欧州でカットされて(10.73CT)に、その後この石は南アフリカに戻されてキンバリーの金鉱博物館に展示中。

ティファニー
128.51CT、1878年に南アフリカのキンバリー鉱山で発見され、ニューヨークの宝石商ティファニーが購入し、パリで90ファセットにカットされた。現在はサウジアラビアあたりにあるらしい。

神眼
インド南部の寺院に何世紀も前から伝わるシヴァ神像の、第三の目にはめられた大粒のルビー。
ある時、1人の盗賊がこのルビーを盗み出したところ、雲ひとつない晴天だったにも関わらず、雷に打たれ死亡。
以降、この石にはシヴァ神の力が宿るとされ、信者からは敬われ、盗人からは恐れられた。

ブラックプリンス
317CTのスピネル。 色がルビーに酷似したために、18世紀までずっとルビーと一緒に分類されてきました。
ブラックプリンスは14世紀、スペイングラナダ王、アブ・サイド所有でしたが、カスティリア王ペドロにより暗殺され石もペドロのものになり、ペドロもまた兄弟のエンリケにそむかれてフランスに逃亡する羽目に・・・逃亡先のボルドーでイギリス皇太子エドワード「黒太子」に出会い、大型のルビーを譲ることを条件にエンリケ追討の協力を求めました。
結局エドワードはエンリケを破り、その後ブラックプリンスと呼ばれる石を手に入れました。
現在イギリス王冠にはめ込まれています。

フロレンティン
137.27CTのダイヤモンド。古い来歴は伝説的。1657年にフローレンスのメディチ家の所有になりました。
18世紀の間はハプスブルグ家の王冠につけられ、その後はブローチになりましたが 現在は消息不明。

ドレスデン
41CTの目の覚めるようなグリーンダイヤモンド。グロッシュラーガーネットと疑ってしまうくらい鮮やかな色。
幻に包まれ、正確な起源は不明、古い来歴も不明。1700年頃、サクソンのオーグスト公が所有していました。
現在はドレスデンのグリーンホールに保管されています。

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