夢の工場

もう20年以上前のこと
ほとんど気の合う常連だけがお客の静かな店がありました。
そのお店へのオマージュを一篇


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ふと むかしむかしのおみせを思い出しました。

そのお店の名前は「夢の工場」
装具は全部真っ黒で高い天井から吊られた電灯が唯一の店の灯かり
その下に大きなテーブルが一つ。
その回りに背のたかい椅子が囲み、いつものお客を待っている。
小さなロフトには誰が弾くでもないピアノが一つ。

いつものお客・・・それはその店と同じ名前の劇団員がほとんどで、
夕方になるとぽつりぽつりと決まった席が埋まってゆく。
みんな ママの得意なキッシュの虜。
そして あたたかいスパイスコーヒー。

席が埋まるとママは一番端の席にこしかけ、
微笑みながら他愛のない話にあいづちを打つ。

そういえば この店にも特別なデザートが一つ。
その名も「ファイアーマンのお誕生日」
お客さんのバースデイ専用の特別なスィーツ

もちろんメニューにものってないけれど、
ママは みんなの誕生日をちゃんと覚えていて、
夜の8時にそっと運んで来てくれる。

真っ赤なラズベリーソースが象徴的だけど
一度として同じ物はなかったな・・・

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たまゆら

春の宵にちなんで、昔作った恋歌などひとつ


たまゆら

金糸銀糸の織り成す錦
舞うは桜の白拍子
十六夜の月蒼く
遠く響くは琴線の音
ゆらゆらたまゆら耳すまし
春香にゆだねる目蓋の重み
纏える風に想いをたくし
さぞや恋し さも恋し

返歌

宵の闇とて舞う花の
雪の如くは月明かり
十と三つの縦糸に
叶わぬ術に爪を立て
揺れる想いに紅をさす

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「帰郷」

ずいぶん昔の記憶の中にある1シーン。
10年ほど前に書いたお気に入りのショートストーリーです。



   「帰郷」

 森を抜け、その寂れた小さな町を通りかかった時・・ふと思った。
それは 何がきっかけというではなく、見上げた時に路地のすき間から映った
空の青さのせいか、その空に一筋引かれた飛行機雲のまぶしさなのか
それとも くすんだ木の壁に響く子供達の走り去る足音か・・・
いずれにせよ私の視界は夕刻の残照の中で色を失い、総てが時間の中を退行し始めた。

「帰郷(かえ)って見るか・・」
そう意識したのは、その小さな北の町で夕食を取り とっぷりと暮れた空の下を
国道まで走った後だった。
しかし そのハンドルは遥か西の まだ標識にも出てくるはずの無い街を目指していた。
何時間走り続けたのかは憶えていないが2度目の夕日が眩しい。
太陽は道が吸い込まれる山の中へと重さに耐えかねたように潰れながら飲み込まれていく。
その逆光の中にやっと見慣れた街の名前が通り過ぎていった。
「あと・・・500km」
それまで意識していなかったエンジンの鼓動が胸の下で高鳴り始めた。
それを制する様にその辺りではほとんど無いシグナルが赤へと色を変える。
「ふふ・・」無意識に笑って かなり手前でエンジンを止め 道端にバイクを寄せる。
日の落ちた残照の中を畑仕事を終えた老夫婦が牛を牽きながら横切っていく。
おやじはよそ者を怪訝そうに見送ったが おかみが人懐っこい笑顔で話しかけて来た
「どちらまでいかれますの?」
「九州・・まで」思わず なんとも懐かしい笑顔に会釈する。
「はぁ・・そりゃまだ長いわなぁ」
「あとひといきですよ」
「どちらから来なさった?」
「青森・・あたりだったかな」
「そりゃ大変だったわなぁ」
「ちょっと 帰って見ようかな・・って」
「郷ですか?」
「ええ・・・」
「そりゃあええ 気いつけていきなされや
 わちらの息子もとんと帰って来よらんでなぁ」
「あはは どうも・・・おばさんも気いつけてな」
「そいじゃ・・・」
老夫婦はそう言うと軽く会釈をして夕闇の中に牛をひきながら見えなくなっていった。
「さて!」
おもむろに少し冷えたエンジンに火を入れる。
ややもたつきながら やがて心音を安定し始めた。
もどかしげに腰を上げ 一気にクラッチをつなぐ。
今まで眠っていたマシンはいきなり咆哮を上げ そしてまだ浅い闇へと溶けていく。

やがて夜が白み始めるころ 辺りを包む朝靄に乗って懐かしい海の香りが漂い始める。
眠たい目に少しだけ笑いが浮かぶ。
「このトンネルを越えれば・・・」
ためらいも無く長い闇の中へと潜り込んでいく。
しかし 闇を抜けた瞬間から言葉にはならない、なんというか ごく些細な
空気のずれのような違和感が頭の中をかすめる。
「こんな・・だったかな?」
いくつか通り過ぎる見た事も無い建物と道路がその違和感の元だろう。
その感覚も 目に映る見覚えのある景色がかき消していく。
そして街を外れ やがてやや寂れたその町へと向きを変える。
「そうそう これだ」
自分の中でなにやら訳のわからない納得を繰り替えしながら
やがて 川のほとりにある小さな屋根が目に入って来た。
迎えてくれたのは 自分の予想よりも遥かに年をとったおやじだ
「帰って来たか・・・」
さり気なく不器用な笑顔は 時の隔たりを一気に叩き壊した。
その瞬間から 自分の中で止まって・・いや 止めていた故郷の時間が
ゆっくりと動き始めた。
中に入るとおふくろの笑う顔、昔と何が変わるわけでも無い
ただ 流れ始めた時がその歳月の深さを告げるだけだ。
その夜 酒を飲みながら過ぎて来た歳月の長さを確認する。
それはあたかも旅に出た訳と今ここにいる理由を確認するように
そして その想いを一気にグラスから体内へと流し込んだ。

次の朝 久々の暖かい床の中から気だるい身体を引きずり出し
ごくあたりまえのようにバイクのキーを握り締め ブーツに足を通す。
「なんだ もう行くのか?」
後ろからおやじがぶっきらぼうに聞く
「ああ また来る」
振り向くと おふくろが心配を噛み殺した笑顔で笑う。
「気をつけて・・・たまには連絡しなさい」
「ああ・・・」
そう告げてエンジンに火を入れる。
川にかかる小さな橋を渡り 少し坂を上ったところで一旦振り替える。
朝日が川面に反射し 眩む視界に眩暈を覚え、大きく瞬きをした。
その刹那、若き日のおふくろに追い立てられて学校に走っていく自分が
その視界の中を横切った。
思いっきり空を仰ぎ眩暈が落ち着くのを待って一気にクラッチをつなぐ。
一瞬だけの幻惑・・・
しかし 考えて見るとおかしな物だ・・・
この家から学校に通った事など無いはずなのだ。
生れてから何度も引っ越しを繰り替えした自分にとって
はたして故郷というものが何なのか?
それはどこに存在し、どれだけの意味を持っているのだろう
いつのまにか時間を止めてしまった自分の記憶だけがそれなのだろう
そして おやじやおふくろもこうして再会するまではその時を止めて
思い出という名の故郷をそこに共有しているのだろう。
再開する事で流れ始めた時間は一気に記憶を駆け上り 日常へとたどり着く
そうしてまた旅立つ事でその時間を止めるのだ。
今日という思い出をまた故郷という記憶に置き換えながら。
高鳴る鼓動はいつのまにか新しい道への期待へと変わっていた。

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[ジョーク] 最高の・・・

最高の生活――アメリカ人と同じ給料をもらい、イギリスの家にすみ、日本人の妻を持ち、中国人のコックを雇う。

最悪の生活――中国人と同じ給料をもらい、日本の家にすみ、アメリカ人の妻を持ち、イギリス人のコックを雇う。

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う~む・・・
これも民族に対する考え方なのか(^^;)
なんとなく分かる気がする所が恐い(笑)

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「遊撃とその誇り」

「きみは飛びたいと思うか?」
とある日、アメリカから亡命してきた演劇青年が私に聞いたことがある。
「もちろん」
と私は答えた。
「では、きみは鳥に変身したいと思うだろうね」
と彼は言った。 ノオーと私は答えた。
「私は鳥になんかなりたくない。私は私自身のままで飛びたいのです」
オゥ! とアメリカ人は肩をすくめた。「きみは飛行機の話をしていたのか。
私は哲学の話をしていたのに!」
---だが、私は飛行機の話をしていたのではなかった。「背広を着たまま飛びたい」と言うのは、私自身のの哲学だったのである。

                  寺山修司  「遊撃とその誇り」

私の好きな寺山修司氏の自身の哲学が見える一節です。

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「Anyones Daughter」

たてまえなんか 地獄に落ちてから通せばいい

               みやすのんき 「Anyones Daughter」

リフレッシュと言う作品集仁納められた作品ですが、
彼の作品の中でも一番お気に入りの一つです。

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キャラクター設定 -歴史(おいたち)しぐさ ポーズ-

それでは キャラクター作成パート2と言うことで、残りの部分 歴史(おいたち)しぐさ ポーズを解説します。

2.歴史(おいたち)
これは、育った環境と共にドラマティックな経験や恐怖体験などを特に重点的に設定します。
これを設定する事で、物事に対する判断の基準やトラウマ、癖やしぐさや自己表現などもそこからにじみ出て来ます。
より深い性格設定の基礎となるもので、この設定がしっかりしているとあやふやな判断や危機一髪のシーンでの行動や判断の間違いが少なくなります。
つまり「このキャラはこういう時こんなことしないよ」って言われるような行動を自然と取らなくなります。
これが結構ストーリーを作る時に大切なことでぼやけた設定をしていると作者の判断基準だけでストーリーが進んでしまう事になり奥行きが無くなってしまいます。
作者がこれが正しいと感じる事でも、その行動がストーリーの中でのそのキャラクターらしい行動とはかけ離れてしまうことはよく有ります。
それでは、実際の例で私のHPで公開しているデジタルフェアリーの中から「ネイモア」と言うキャラクターの生い立ちの設定は以下の通りです。

ボストンのスラム街にて出生
母親は天才ピアニストと称されたがネイモアが4才の時に交通事故にて死亡。
父親は不明。母親のマネージャーであったとかレコード会社のプロデューサーであったとか言われるが真実は分からない。
「不幸の天才」と呼ばれた母親はデビュー後もあまり売れることは無く酒場でピアノを弾き生計をたてていた。
風体はか細く、ストレートのプラチナブロンドは彼自身も受け継いでいる。
着飾ることは無いが、いつも赤いハイヒールを履いていた事も有りネイの中では「女性=赤いハイヒール」と言う暗黙の図式があるのかもしれない。
母の死後は身寄りも無く公立の施設に引き取られるが半年で脱走。
その後マッドサイエンティストと呼ばれるDr.サイマルに育てられる。
ネイモアがDr.サイマルに「オセロ」で賭けをして勝ったことで研究室兼自宅に転がりこんだのが原因である。
Dr.サイマルに基本的な電子工学、機械工学、生体工学を学び、元々の利発な頭脳もあって12才でその全ての博士号を修得。
15才の時に体質の適合もあって肘にデジタルリンク手術を受ける。
16才の時にDr.サイマルは実験中の事故で死亡。
以後は自己の理論を追求し、生体工学のタブーに迫る研究を始める。
このタブーとは自分の思い通りの生命を作り出すということである。

これでも大雑派な設定ですが、この生い立ちからちょっとひねくれたあの性格設定が出来あがっているのです。

3.しぐさ ポーズ

さて最後に特徴的な見てくれの部分です。
ビジュアルが有るにせよ文章だけにせよ、必ずちょっとしたポーズやしぐさの表現が出て来ますが、これが割とそのキャラクターの特徴を醸し出しています。
また そのための小道具と言うのが活躍します。
例えば、同じデジタルフェアリーに登場する「ギルモア」と言う刑事役のキャラがいますが、その小道具として「安物の葉巻」と言う物を用意しています。

ストーリーの中での表現を上げると

名前はギルモア、小汚ねぇトレンチコートに安物の葉巻を咥えてなんともいけすかねぇ奴だ。
ギルモアは吸いかけの葉巻を灰皿に突き刺して3番街に有るジェイクの店に向かった。
ギルモアはテーブルの端でマッチに火を付けゆっくりと葉巻に近づけた。
ギルモアは不機嫌に葉巻に火をつける。
ギルモアは上目使いで葉巻をもみ消しながら言った。

と言った感じで使っています。
このちょっとしたしぐさの表現がその場の雰囲気とキャラクターの性格やその時の心理をうまく表現できます。
また、これは口癖と同じようにそのキャラクター独自のもので、他のキャラには絶対にとらせないように心掛けています。

映像が有る場合は立っている時の手の位置や目線の配り方、そして手振りの癖や顔の傾げ方に至るまで細かいポーズ設定をしておくとそのキャラクターの特徴をより明確にする事が出来ます。

・・・と、ここまでに挙げた事が私がキャラクターを作る際に特に気を配っている事です。
細かい事を挙げればキリが無いですが、それは今後の機会にいろいろとお話しするとして、キャラクター設定に関しては(世界設定は除くとして)このくらいは最低限設定しておくと良いのではないでしょうか。

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キャラクター設定1 -言葉使い-

さて少し時間があいてしまいましたが、キャラクター作成について解説します。
キャラクターを設定する時は先ず以下の項目を埋めていきます。

名前    性別     年齢(生年月日)
出身    職業     血液型
家族構成
性格
身体的特徴

通常はメモ書きのように書き留める程度ですが多人数での作業が有る場合など
必要に応じてはキャラクターシートを作製します。
そしてこれも必要に応じてですが、だいたいのビジュアルイメージを作成します。
ここまでは普通のキャラクターメイクの要領ですがここからが実際に肝腎な部分になります。
では私がこの後に設定する物を大きく分けて列記して見ます。

1.言葉使い
2.歴史(おいたち)
3.しぐさ ポーズ

たったの3つですが、中身は非常に濃い物です。
では順を追って項目を解説していきましょう。

1.言葉使い
これは細かく分けると以下のようになります。

○語尾表現
 これは、出身地や性格、性別などから考えていく事になります。
 標準語で ~だ。 ~です。 ~ます。などに関する物を設定します。
 男性だと ~だぜ。 ~だよ。 ~さ。
 女性だと ~よ。 ~だわ。 ~ですわ。
 などがあげられますが、これでははっきりとしたキャラクター性が出て来ません。
 そこで出てくるのが方言です。
 ~げな。 ~ずら。 ~ちゃ。 ~だべ。 ~やで。 ~どすえ。
 ~なも。 ~なや。 ~だぎゃ。 ~だも。 ~だわさ。 ~ぜよ。
 上げていくとキリが無いですが、全国津々浦々網羅すればいくらでも出てくるでしょう。
 また語尾だけでは無く同じ場所の方言にも柔らかい言い方、強い言い方、
 女性、男性と表現が変わってくる物です。
 例えば「だめです」を関西弁で表現するとどうでしょう?
 「あかん」「あかんわ」「あかんで~」「あきまへんな」「あきまへんで」「あかんやろ」
 とまぁこんな感じです。
 これよってこのキャラクターの基本的な喋り方、語調を設定します。

○人称表現
 「わたし」「あなた」「彼(彼女)」の表現です。
 3人称は特に設定する必要は無いかと思いますが1人称と2人称は決めておきます。
 これはまずひたすら列挙してみましょう。
 1人称
  わたくし、私、あたし、あたい、わし、ぼく、僕、我、自分、あちき、拙者、みども、
  吾輩、わい、わて、あて、ちん、うち、あ、わ、手前、おいどん

 2人称
  あなた、あんた、君、きみ、貴方、貴様、貴殿、御主、おんし、そこもと、そち、けい、
  そなた、おまえ、な、おんどれ、おのれ、てめぇ

 等が上げられます。また2人称に1人称を充てる場合も有りますね 例えば「自分」とか「我」とか
 更に文字にした場合はひらがな、カタカナ、漢字と使い分ける事で更に雰囲気が変わって来ます。
 キャラクターによってそれをうまく使い分ける事で更にキャラクター性を強める事が出来ます。

○語調と口癖
 語尾表現と人称表現でだいたいの語調が決まって来ますので、特徴的な台詞をメモしておきます。
 特に、このキャラクターが普段何気なく使っている「口癖」を設定しておく事で
 似たようなキャラクターを登場させる場合にもかぶらなくて済みます。
 そしてココが一番大事なところですが、ここで設定した台詞はこのキャラクター
 のみのものであると言う事を常に心掛けてストーリーを作ると言うことです。
 つまり言えば、ここで設定された言葉は他のキャラがこのキャラをまねする時以外は
 他のキャラクターは絶対に使わせないと言うことを意識することです。

このように先ずは言葉使いを綿密に設定します。
また、語調で解説したように、特徴的な喋り方と言う物を明確にして、その規則を通す事で
ストーリーの中でのキャラクターの個性がしっかりと見せられるようになります。
では今回は「言葉使い」の設定までにして次回に「歴史(おいたち)」と「しぐさ ポース」
の解説をすることにしましょう。

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世界創造2 -文明と文化-

前回ではステージそのものを作り上げる手順でしたが、今回はそのステージの味付けや色付けを考えていきます。

ここでまず考えることは、この世界の「文明」「文化」です。
よくシナリオの授業で、生徒たち問いかけるのですが、この「文明」と「文化」の違いはなんでしょう?

端的に言えば「文明」は技術レベル、「文化」は生活形態と考えるのが一番分かりやすいかと思います。
では 「文明」の考え方から行きましょう。
技術レベルの発展形態を設定すると言う作業は工業、鉱業、科学レベルを設定する作業になります。
私が先ず考えるのは3大発明が備わっているかどうかと言う事です。
「印刷」、「火薬」、「羅針盤」ですね、印刷は情報の保存と配信、伝達を大量にできるようになり、情報や技術の共有が出来るようになります。
火薬は戦争形態にも影響しますが 何よりも大量掘削技術の取得と言うことで、燃料や金属が大量に確保できる技術が有るかどうかが決まります。
羅針盤は大航海時代の幕開けとなった重要なアイテムです。今までの天測と合わせるとこでより長距離の航海を正確にこなすことができるようになります。
そう考えるとこの発明を境に大きく文明レベルが変わるとこを意味します。
次に考えるのが移動手段です。
原始的な移動手段は徒歩ですが、そのレベルのストーリーはあまり手掛けたことがないですねぇ。
私が重要に考えているのは「エンジン」が発明されているかどうかと言う部分です。
これによって大幅に移動手段が変わります。
それ以前は馬やらくだや象と言った動物などを使った陸路、風を使う帆船やガレー船などの手漕ぎなどの海路の航続距離を飛躍的にアップする事が出来ます。
また、エンジンの構造が小型化されているかどうかで軽輸送手段や高速輸送手段の確保にも繋がり効率が良い物が出来ていれば航空機にも応用できます。
この技術は爆発を伴う動力ですので、この発展は同時に武器の発展にも関って来ます。
加えて、更に電気や通信技術レベルの設定を行います。

「文化」はこの「文明」レベルを加味した上で設定していきます。
初期段階に考えるのは宗教感というか信仰感というか、そのエリアや国でのものの考え方のベースです。
自然崇拝なのか教義を持つ宗教なのか、教義のベースは何か、生誕に関する考え方と死に対する考え方、そして死後の世界に関する考え方などです。
それをベースにして、集団的宗教なのか個別的信仰なのか、そして根底に有る倫理観は何かと言うことを設定します。
この考え方に関して割と極端に設定します。その方がエリア毎の色分けをしやすいからなのです。
そしてストーリーの中では割と欠かせないトラブルの種を作りやすいし、もっと大きく戦争の火種の設定にも使えます。
そのエリアの住人達が統べてそう言う極端な考え方をする訳では有りませんが、極端に設定する事でそのベースに有る考え方に対する原理主義と言う物を作りやすいからです。
もちろん1から文化を設定する事も有りますが、あまり特殊な環境にするとストーリーの中でそれを解説する事に疲れてしまいますので、できるだけ共通認識が作りやすい現在ある世界の一部に準えた環境にする事が多いですね。
言語に関しては、エリア別に日本語の方言を割り振る事が多いですね。
お約束ですが商業都市では関西弁を使うとか 田園地には東北弁をあてるとかでする
そうすることで、なんとなく親しみが持てる世界が出来あがって来ますし、初めて見る世界も以前から知っている世界のように感じてもらう事が出来ます。
そこまで設定したらこの世界の歴史が朧げに見えて来ますので、それを肉付けしてこの歴史を具体化しておきます。
いつ誰が何を発明したとか発見したとか、何処と何処がどういう対立や原因で戦争をしてその結果どうなったかと言うことを簡単な年表にしておきます。
この歴史というか時間の流れの設定が割と重要な作業で、これを出来るだけ矛盾無く作る事で世界自体に動きが出来ます。
そうすることで、主人公も脇役も登場しないキャラクターもその世界で生きている全てがなんらかの関りを持ちながらその世界での存在感を醸し出す事が出来ます。
ここまでくればそれこそ世界が勝手に回り始めます。

いよいよそこにキャラクターをのっけていきます。

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世界創造1 -地図の作成-

キャラクターの設定、存在の解説をとリクエストいただきましたので、何回かに渡って私のキャラクターの作り方から存在感の持たせ方を書く事にしましょう。

私の場合、キャラクターと世界が非常に密接に関連していますので、先ずは私なりの世界創造を解説します。

世界を作る時最初に行うことは、先ず地図作りです。
ストーリーの展開する範囲によって当然ながらエリアやディテールが異なりますが、ファンタジー物などの世界を冒険するような物を書く場合は世界地図を用意しますし、一つの街もしくはその近辺のエリアで描く場合は 道やブロックまで含んだ詳しいタウンマップを作成します。
もちろん広いエリアで展開する物であっても世界地図だけでなく必要に応じて、タウンマップを作成します。

では 世界地図から解説しましょう。
(もちろんこれは特にしっかりとした大きなストーリーを書く時にしかやりませんが・・・)
実際の「地球」の中で展開する場合は、普通に実際に有る地図を見ながらストーリーを作りますが、自分が造り出した世界の場合は最初に大陸の位置と形をメルカトル図法で書いていきます。
海と大陸のバランスを取り、赤道位置に赤い線を入れ、次にこの世界での回帰線を南北に設定します。
一つの惑星として捉えだいたいの自転軸の傾きを設定します。極端な場合は傾き0゜なんてこともやった事が有りますが、この場合この星にはほとんど季節が無い事になりますね。
普通は15゜~25゜くらい傾けてあげる事でこの星に季節感を設定する事が出来ます。
次に書き込むのが山脈、山地と大河、そして平原の設定です。
大陸の移動経路を少し頭に描きながら、ぶつかり合いそうな部分には高い山脈を設定したりすることでよりリアルな地形が出来あがって来ます。
そこまで出来あがるととってもそれっぽい地図が出来あがって来ます。
この辺で適当に湖とか砂漠とかの位置を考えるのが普通なのでしょうが、私はこの辺がちょっとフェチ(笑)な部分で、ここで何を考えるかと言うと、大きな海流の方向と この世界に月(衛星)があるかどうか、そして衛星による潮汐がどのくらい有るかを設定し、これにジェットストリームのラインを加えてこの世界の気候がどういう物かを考えて、砂漠や森林地帯を設定します。
温帯、熱帯、亜熱帯、寒冷地、永久凍土などの位置関係が段々浮かび上がって来ますね。
ここまで来るともう地図というよりは地勢図ですね(^^;)
そうすると自然に人が大量に生息できそうな場所、つまり都市圏の位置が見えて来ます。特に大河の河口付近です。
この時に同時に必要に応じて国境なども設定します。
主要都市や国境が設定された所で、「道」を考えます。つまり都市を結ぶ交易路(シルクロードみたいなもの)ですね。
これは 陸路だけではなく海路や必要によっては空路も設定します。
この交易路が書き上がると、今度はそこに必要な街と言う物が見えて来ます。
この世界での移動手段と食料や燃料など移動必需品の積載量を加味した航続距離から補給に必要な街、そして道の大きな分岐点に当たるポイントに存在する街、そして国境に当たる部分の関所を兼ねた街などです。
もちろんこの世界地図の全てが舞台になる訳では有りませんが、ここまで作る事でストーリーがどんな展開をしても飲み込めるだけのステージが出来あがるので、安心してストーリーを作る事が出来ます。
ここまで出来あがったらおもむろにどの街が最初のステージになるかを決め、そのタウンマップを作成します。

タウンマップの作成。
ちょっとした作品を書く場合でも タウンマップは必ず作成します。
こちらはそんなに大規模な物でありません。移動するための道路と主要な建造物、そしてランドマークとなる物を設定します。
そこに 主人公の拠点となる物(自宅とかオフィスとか)、それに関連する物(知人宅やイベントとして必要な物)を配置していきます。
これもある程度余裕をもって街に有りそうな物を出来る限り詳しく設定しておくと後々便利です(^^)
少し広めの、例えば××市や××区程度のエリアを設定する場合は町名や番地等を付けておくとよりリアルな位置関係の表現が出来ます。
ちなみに Fritha's Fantasia に掲載している「デジタルフェアリー」の舞台はロサンジェルス市周辺をベースにした未来都市ですし、「Finnの真珠」はかなり詳しい世界地図を作成しています。

とまぁ こんな感じで、先ず舞台となるステージの地図を作ってキャラクターの立ち回り方を考えています。

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